ナイアシンアミドの美容液を選ぼうとすると、必ずこの2本にたどり着きます。
ちふれ 薬用リンクル美容液と、The Ordinary ナイアシンアミド10%+亜鉛1%。どちらも30mLで、どちらもナイアシンアミドを主役に据えています。価格帯もある意味で「プチプラ」のくくりに入る。でも、2本を同じ文脈で語ろうとすると、一つ本質的な違いが浮かびます。
一方は医薬部外品として「シワを改善する」という効能効果を薬機法上の根拠をもって標榜できる製品。もう一方は化粧品として、ナイアシンアミドの高濃度(10%)と亜鉛の組み合わせで「毛穴・皮脂・肌のキメ」にアプローチする製品です。
私は敏感寄りの混合肌で、Tゾーンに皮脂が出やすく、頬は乾燥しやすいタイプです。両方を交互に3週間ずつ使ったうえで、「区分の違いが体感にどう出るか」「肌への刺激感の差」「テクスチャの好み」という3点を軸に比べてみました。
スペック比較表
| 項目 | ちふれ 薬用リンクル美容液 | The Ordinary ナイアシンアミド10%+亜鉛1% |
|---|---|---|
| 区分 | 医薬部外品 | 化粧品 |
| 有効成分 | ナイアシンアミド(有効成分として明示) | ナイアシンアミド10% + 亜鉛PCA1%(配合量を明示) |
| 標榜できる効能 | シワを改善する・メラニンの生成を抑えシミ・そばかすを防ぐ・肌荒れを防ぐ | 毛穴の目立ちにくい肌に整える・肌のキメを整える(化粧品の範囲内) |
| テクスチャ | とろみのあるミルクタイプ | サラサラした水溶液に近いジェル |
| アルコール | フリー | フリー |
| 香り | わずかな化粧品臭あり(ほぼ無香料) | 無香料 |
| 内容量 | 30mL | 30mL |
| 価格・購入 | ¥3,080Amazonで見る → |
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| 向いている悩み | シワ・くすみ・肌荒れ、乾燥混合肌 | 毛穴・皮脂・Tゾーンのテカリ、脂性〜混合肌 |
違いを5つの視点で解説
1. 医薬部外品 vs 化粧品:区分の違いが「何を選ぶ理由になるか」を決める
最も根本的な違いは法的区分です。
ちふれ 薬用リンクル美容液は医薬部外品として、薬機法(旧薬事法)上の承認を得た有効成分「ナイアシンアミド」を配合しています。この区分であるからこそ、「シワを改善する」「メラニンの生成を抑えシミ・そばかすを防ぐ」「肌荒れを防ぐ」という3効能を、法的根拠をもって広告できます。
The Ordinary ナイアシンアミドは化粧品として販売されています。日本国内では化粧品として「毛穴の目立ちにくい肌に整える」「肌のキメを整える」という表現の範囲でアプローチする製品です。「シワを改善する」「メラニンの生成を抑えシミ・そばかすを防ぐ」という効能を標榜できるのは医薬部外品だけなので、この点は区分として明確に異なります。
重要なのは、この区分の差が「どちらが成分として優れているか」を意味するわけではないということです。化粧品に配合されているナイアシンアミドが品質や濃度で劣るとは限りません。「効能効果の標榜に薬機法上の根拠があるかどうか」という話です。シワ改善・美白の効能効果を明確に求めるなら医薬部外品、毛穴・皮脂・肌のキメへの一般的なスキンケアとして使うなら化粧品という整理が分かりやすいです。
2. テクスチャ:ミルクの「なじむ感」vs 水溶液の「さっぱり感」
ちふれはミルクタイプです。化粧水の後に1〜2プッシュ伸ばすと、白い液体が肌の上でゆっくり溶け込んでいく感覚があります。乳液に近い保湿感があり、乾燥しやすいUゾーン(頬・あご)に安心感がありました。ベタつきはほとんどなく、夏でも「重すぎる」と感じることはなかったです。
The Ordinary はほぼ無色透明の水溶液に近いテクスチャです。1〜2プッシュを手のひらに取ると、それだけで全顔に伸ばせる量があります。「美容液を使っている」という感覚はほぼなく、化粧水と乳液の間に挿入するには邪魔にならないテクスチャです。重ね使いの相性は非常によいですが、保湿力はゼロです。
テクスチャの好みで言えば、私には「ちふれのなじむ感」の方が日常的には心地よいです。ただし夏のTゾーンにミルクタイプを重ねるのが少し重く感じる日もあり、そのときはThe Ordinaryのさっぱりした後感が良かった。どちらが客観的に優れているというより、季節・部位・その日の肌状態で使い分けたくなる差です。
3. 刺激感:ちふれのアルコールフリーの安心感 vs The Ordinaryの高濃度リスク
どちらもアルコールフリーですが、刺激感に差があります。
ちふれは使い始めからほぼ刺激を感じませんでした。敏感寄りの混合肌でも、使用開始から翌日・翌々日にかけてピリつきや赤みは出ませんでした。アルコールフリー・シリコーンフリー処方のため、成分感度の高い方にも選びやすい設計です。
The Ordinary は最初の2日間、塗布直後に軽いピリッとした感覚がありました。3日目以降は感じなくなりましたが、ナイアシンアミド10%という高濃度が、特に使い始めの肌には刺激として出やすい場合があります。「ジオーディナリー ピリピリ」と検索されやすいのはこの初期反応が原因だと思います。
刺激が出た場合はすぐに使用を中止してください。初めてナイアシンアミド高濃度を試す方や敏感肌の方は、パッチテストを経てから使用を始めると安心です。なお、パッチテストを行っても全ての方にアレルギーが起きないわけではありません。
4. 保湿力:ちふれのミルクが頬をカバー、The Ordinaryは後続アイテム必須
乾燥感への対応はちふれが圧倒的に上です。
The Ordinaryは保湿成分という観点では、ほぼ機能を持っていません。使用後に「肌がしっとりした」という感覚はゼロで、乾燥肌・ゆらぎ肌の方がこれ単体で使うと翌朝に乾燥を感じる可能性が高いです。後続の乳液・クリームが必須の製品です。
ちふれはヒアルロン酸を配合しており、ミルクタイプのなめらかさと合わさって、乾燥しやすいUゾーンにも馴染みます。私の混合肌では、化粧水→ちふれ→乳液という順番で、Uゾーンが翌朝まで乾燥しないことが多かったです。乳液を追加しなくても「とりあえずしっとりした」という日もありました。
保湿力を美容液にどこまで求めるかによって、優先すべき製品が変わります。
5. コスパ:The Ordinaryの価格帯は別次元、ちふれは医薬部外品の中では安い
コストパフォーマンスという点ではThe Ordinaryに軍配が上がります。30mLで国内最安値クラスの価格帯であり、1日2プッシュで使い続けると2〜3か月持ちます。ナイアシンアミド10%の美容液としては、世界的に見ても破格の価格設定です。
ちふれは医薬部外品として承認を受けた製品の中ではプチプラですが、The Ordinaryとの価格差はあります。ただし医薬部外品の3効能(シワ改善・美白・肌荒れ防止)を求めるなら、選択肢はそもそも絞られます。「医薬部外品のナイアシンアミドを試したい、でもまず安く始めたい」というニーズにはちふれが応えています。
「単純にナイアシンアミド成分を取り入れたい、コストを最小にしたい」ならThe Ordinary。「医薬部外品の効能効果に法的根拠を求めながら価格も抑えたい」ならちふれという棲み分けです。
どちらがおすすめか
ちふれ 薬用リンクル美容液がおすすめな人
- 「シワを改善する」「メラニンの生成を抑えシミ・そばかすを防ぐ」という効能効果を、薬機法上の承認を受けた医薬部外品で求めている方
- 乾燥混合肌〜普通肌で、保湿感のあるテクスチャを好む方
- アルコールフリー・シリコーンフリーにこだわる敏感寄りの肌の方
- 医薬部外品の中でコストを抑えつつトリプルケアを試したい方
- 目元・口元のスポットケアにミルクタイプを使いたい方
The Ordinary ナイアシンアミド10%+亜鉛1%がおすすめな人
- Tゾーンの皮脂量・毛穴の目立ちをプチプラで試したい脂性肌・混合肌の方
- 高濃度ナイアシンアミドを最安値で導入したい方
- テクスチャの重さが気になる夏・脂性肌で、さっぱりした使い心地を求める方
- すでにリッチな保湿アイテムを持っていて、美容液はサラサラで軽いものを挟みたい方
- スキンケアを成分ベースでシンプルに組み立てたい方
3週間使い比べた私の結論
2本を交互に使って気づいたのは、「この2本は競合しているのではなく、向いている悩みが違う」ということです。
ちふれを使う夜は、乳液が不要なほどしっとりしてそのまま寝られる日がありました。The Ordinaryを使う夜は、乳液を必ずしっかり重ねないとUゾーンが翌朝に突っ張りました。その代わり、Tゾーンのテカリは2週目からThe Ordinaryを使った翌日の方が落ち着いている印象でした。
個人的には「乾燥が気になる季節・日の夜にはちふれ、Tゾーンのテカリや毛穴が気になる日の朝にはThe Ordinary」という使い分けに落ち着きました。どちらかに絞れと言われれば、私の混合肌にはちふれの方が年間を通じてストレスが少ないです。でもThe Ordinaryのコスパで高濃度を試せるという価値は、特に初めてナイアシンアミドを使う方には見過ごせません。
よくある質問
Q. ちふれとThe Ordinaryを同時に使ってもいいですか?
A. 同じナイアシンアミドを2製品重ねることになるため、刺激が出やすくなる可能性があります。特にThe Ordinaryの10%に慣れていない段階で重ねると、肌への負担が高まる場合があります。朝にThe Ordinary・夜にちふれという時間帯での使い分けであれば、影響は抑えられます。ただし同時に複数を導入すると、肌への反応を特定しにくくなるため、まず一方を使って肌の様子を確認することをおすすめします。
Q. ナイアシンアミドはビタミンCと一緒に使えますか?
A. 同タイミングでの重ね使いは、特にpHが低い高濃度ビタミンC処方と合わせると、肌が赤くなったりほてりを感じやすいという報告が一部あります。朝にナイアシンアミド・夜にビタミンC誘導体というタイミングの振り分け、または使用間隔をあけるのが実用的な対応です。
Q. 敏感肌はどちらを選ぶべきですか?
A. どちらもアルコールフリーですが、ちふれの方が刺激感の出やすさという意味では安心感があります。The Ordinaryの10%は高濃度であるため、敏感肌・ゆらぎ肌の時期は特に使い始めに刺激を感じやすい場合があります。敏感肌で初めてナイアシンアミドを試すなら、まずちふれのようなミルクタイプから入るのが現実的です。肌トラブルが続く場合は医師・薬剤師にご相談ください。
Q. 医薬部外品の方が化粧品より必ず優れていますか?
A. 医薬部外品は効能効果の標榜に薬機法上の根拠があるという区分であり、成分の品質や濃度が化粧品より優れているとは限りません。「シワを改善する」「メラニンの生成を抑えシミ・そばかすを防ぐ」という広告表現を法的根拠をもって使えるかどうかが、この2つの区分の違いです。目的によって使い分けるのが正しいアプローチです。医薬品ではありませんので、どちらも即効性を保証するものではありません。
Q. The Ordinaryのピリピリ感への対処は?
A. ナイアシンアミド10%という高濃度に肌が慣れていない場合、使い始めの2〜3日間に軽い刺激を感じることがあります。化粧水で肌を十分に整えてから使う、最初の1週間は夜だけに絞る、という段階的な導入で刺激を感じにくくなる場合が多いです。ただし刺激が強く続く場合は使用を中止し、皮膚科・薬剤師にご相談ください。

