カラーを年に3〜4回、毛先はパーマもかけている髪だと、どんなシャンプーを使っても洗い上がりの毛先がパサつきやすくなります。私もそのタイプで、「ノンシリコンに変えたいけど、どうせまたきしむだろう」と半信半疑のまま、いち髪 THE PREMIUM シルキースムース エクストラダメージケア 導入美容液 in シャンプーに切り替えました。
使い始めてちょうど4週間が経ったので、洗い心地・泡立ち・乾かした後の質感の変化を、正直に書きます。
いち髪 THE PREMIUM とは:シリーズの位置づけ
「いち髪」はクラシエが展開する和草(やぐさ)由来成分を中心にしたヘアケアブランドです。ドラッグストアでおなじみのいち髪シリーズの中でも、「THE PREMIUM」ラインはダメージケアに特化したハイグレードライン。
通常のいち髪との最大の差は、米ぬか発酵導入美容液を配合している点です。「導入美容液 in シャンプー」というのは、スキンケアで言えば導入美容液を化粧水より先につけるあの考え方を、シャンプーの洗浄ステップに組み込んだものです。ダメージで空洞化した髪の内部に、洗いながら補修成分を届けるという設計になっています。
さらに、ヒートリペアコート成分がドライヤーの熱で反応し、キューティクルを密封するというメカニズムも備えています。洗うだけでなく、その後のドライヤー工程まで含めてケアが完結する、という考え方です。
価格帯はいち髪通常ラインより高めですが、市販シャンプーの中ではミドルレンジ。コスト的には入りやすいライン感です。
泡立ちと洗い心地
最初に気になったのは泡立ちです。ノンシリコン・サルフェートフリー処方のシャンプーは、ラウレス硫酸Na系のシャンプーと比べて泡立ちが弱いものが多く、慣れるまで「洗えているのか不安」と感じることがあります。
いち髪 THE PREMIUM は、公式が「ふわ密泡」と呼ぶきめ細かい泡が立ちます。泡量は控えめですが、密度があるため髪全体になじませやすく、洗いながら摩擦を感じにくいのが好印象でした。
洗い流しているときの滑らかさも悪くなく、「ノンシリコンなのにきしまない」と感じた最初の瞬間でした。ただし、これは私の髪質(カラー・パーマダメージあり、乾燥しやすい)での感想です。頭皮に皮脂が多い方は、洗い足りないと感じるケースもあります。
香りはつややかな八重桜の香り。フローラル系で女性らしい印象ですが、いわゆる甘すぎるシャンプーの香りとは違い、ドライヤー後にはほどよく落ち着きます。香りが強いシャンプーが苦手な方には少し気になる可能性があります。
成分解説:「導入美容液 in」の意味
「導入美容液 in シャンプー」という言葉のカラクリを少し分解します。
米ぬか発酵導入美容液
配合されているのは、コメエキス(米由来の発酵成分)を中心とした保湿・補修成分群です。発酵プロセスを経ることで、分子が細かくなり髪の内部に入りやすくなるとされています。ダメージによって空洞化した毛髪内部に成分が届くことで、補修効果が期待できる設計です。
ただし、化粧品であるシャンプーがどこまで毛髪内部に作用できるかは、成分や処方によって大きく異なります。効果の感じ方には個人差があります。
ヒートリペアコート成分
ドライヤーの熱(38〜80℃程度)を利用してキューティクルを密封するメカニズムです。ミルボン ジェミールフランのヒートグロス処方、ダイアン パーフェクトビューティのγ-ドコサラクトンも同じ「熱反応」設計で、近年のダメージケアシャンプーでよく採用されています。
いち髪 THE PREMIUM の場合はドライヤーをかけた後、指通りがさらっとなめらかになる変化を体感しました。この「ドライヤー後の変化」がこのシャンプーの個人的な評価ポイントです。
アミノ酸系・ベタイン系洗浄成分
主な洗浄成分はラウロイルメチルアラニンNaを中心としたアミノ酸系と、コカミドプロピルベタインなどのベタイン系です。ラウレス硫酸Na・ラウリル硫酸Naといった硫酸塩系成分は含まれていません(サルフェートフリー)。
アミノ酸系洗浄成分は毛髪や頭皮への刺激が比較的少ないとされ、ダメージ毛・乾燥しやすい頭皮タイプに適しています。
4週間使った変化
4週間、毎日夜の入浴後に使い続けた結果をまとめます。
1週目:泡立ちと香りに慣れる段階
1週目は洗い上がりに「以前のシャンプーより泡量が少ない」という感覚が正直ありました。洗い流した直後、毛先に少しだけきしみを感じることもありました。ただし、前に使っていたのがシリコーン配合のシャンプーだったため、これはシリコーンコーティングが落ちる移行期の反応です。ドライヤーをかけた後はまとまりやすく、「あ、思ったより悪くない」という印象でした。
2週目:ドライヤー後の手触りが変わりはじめる
2週目に入ると、乾かした後の毛先のまとまりが変わってきたのを感じました。具体的には、毛先が乾いても「ばらけにくい」状態になった感覚です。ヒートリペアコート成分が機能しているのかは確認できませんが、ドライヤー後のまとまりが1週目より明らかによくなっていました。
3〜4週目:翌朝の扱いやすさが変わった
3週目以降で気づいたのは、翌朝のブラッシング時の引っかかりが減ったことです。カラー・パーマダメージがある毛先は、寝ている間の摩擦で朝のブラッシングに引っかかりが出やすいのですが、それが以前より少なくなりました。
完全に別の髪になったというわけではなく、日常の扱いやすさが全体的に少し改善した、という感覚が近いです。
メリット
1. ノンシリコンなのに洗い上がりがきしみにくい
サルフェートフリー・ノンシリコン処方でありながら、移行期のきしみが比較的少ない点が使いやすいです。ヘアマスクやコンディショナーとセットで使えば、さらにきしみ感は出にくくなります。
2. ドライヤー後の毛先のまとまりが改善される
ヒートリペアコート成分の効果か、ドライヤーをかけた後の毛先のまとまりが向上します。ストレートアイロンやカール用アイロンを使う前の素地作りにもなると感じました。
3. 市販品で手軽に入手できる
ドラッグストアやAmazonでいつでも入手できます。サロンシャンプーほどコストがかからず、日常使いのコストパフォーマンスのバランスが取れています。
4. 香りが心地よい
八重桜の香りはフローラルながらも甘さが控えめで、日常使いしていて飽きが来ませんでした。
デメリット
1. 泡立ちの量が少なめで慣れが必要
ラウレス硫酸Na系のシャンプーと比べると、泡立ちの量は少ないです。適量を把握するまで、「これで洗えているのか」と不安になることがあります。髪が長い方や毛量が多い方は、いつもより多めに使うと泡立ちやすくなります。
2. 皮脂の多い頭皮タイプには洗浄力が物足りない場合がある
マイルドな洗浄成分を使っているため、頭皮の皮脂分泌が多い方や、夏場の汗をかきやすい時期には「洗い足りない」と感じることがあります。そういった場合は、頭皮部分を丁寧にマッサージしながら洗うか、週に1〜2回だけ洗浄力がやや強めのシャンプーと交互に使う方法もあります。
3. 香りが好みに合わない場合はきつく感じる
フローラル系の香りが苦手な方には、桜の香りが強く感じられる場合があります。香りの感じ方は個人によって差があるため、初めて購入する場合は小容量ボトルで試すのが安心です。
4. ダメージが深刻な場合は補修に時間がかかる
ブリーチを繰り返した髪や、長期間パーマ・カラーを重ねたダメージが深刻な場合、シャンプー単体での変化は限られます。ヘアマスクやアウトバストリートメントとの組み合わせが現実的な対処です。
向いている髪・向いていない髪
向いている髪
- カラーやパーマを定期的にしていて、毛先のパサつきや絡まりが出やすい
- ノンシリコンシャンプーに興味があるが、きしみが不安で切り替えに踏み切れていない
- ドライヤー後のまとまりを重視している
- 市販品でコストを抑えつつダメージケアしたい
向いていない髪
- 頭皮の皮脂分泌が多く、しっかりした洗浄感を好む
- 香りが強いシャンプーを避けたい
- ブリーチによるハイダメージで、より高い補修力を求めている(サロン品の方が適している場合がある)
- 猫っ毛・細毛で、保湿成分が重くなりやすい髪質
比較:ダイアン パーフェクトビューティ vs いち髪 THE PREMIUM
同価格帯のダメージケアノンシリコンシャンプーとして、よく比較されるのがダイアン パーフェクトビューティ エクストラダメージリペアです。両者の差を整理します。
| 項目 | いち髪 THE PREMIUM | ダイアン パーフェクトビューティ |
|---|---|---|
| 価格・購入 | ¥779Amazonで見る → |
¥768Amazonで見る → |
| 洗浄成分 | アミノ酸系+ベタイン系 | アミノ酸系 |
| ダメージ補修成分 | 米ぬか発酵導入美容液 | セラミド5種+加水分解ケラチン |
| 熱反応成分 | ヒートリペアコート | γ-ドコサラクトン |
| ノンシリコン | あり | あり |
| サルフェートフリー | あり | あり |
| 香り | 八重桜(フローラル) | フローラル&ベリー |
| おすすめタイプ | 毛先の絡まり・まとまり重視 | 内部補修・セラミドケア重視 |
両者ともに「熱反応成分でキューティクルを補修する」という設計が共通しています。違いは補修成分の種類で、いち髪 THE PREMIUM は米ぬか発酵成分による内部への浸透アプローチ、ダイアンはセラミド5種とケラチンによる毛髪内部のうるおい補給が中心です。
私の感覚では、いち髪 THE PREMIUM はドライヤー後のまとまりに強みがあり、ダイアン パーフェクトビューティはうるおい感の持続に強みがある印象でした。どちらか一方が優れているというより、重視するポイントで選ぶ商品です。
よくある質問
Q. コンディショナーは同じシリーズで揃える必要がありますか?
同じいち髪 THE PREMIUM のコンディショナーと組み合わせるのが設計上の前提ですが、他社のコンディショナーやヘアマスクと組み合わせても問題ありません。私は現在別ブランドのヘアマスクと併用しています。シャンプーとトリートメントの相性については、洗浄後に残った成分とのなじみ方が変わる程度で、相互作用で髪が傷むような問題はありません。
Q. ブリーチ毛にも使えますか?
使用自体は問題ありませんが、ブリーチを重ねたハイダメージ毛の場合、市販シャンプー単体での補修力には限界があります。いち髪 THE PREMIUM はダメージケアに特化していますが、ブリーチによる内部のたんぱく質流出が大きいケースでは、補修力の高いサロン専売品や、集中ケアのヘアマスクを週2〜3回併用する方が現実的です。
Q. 毎日使っても問題ありませんか?
毎日使用を想定した設計の製品です。アミノ酸系・ベタイン系洗浄成分はマイルドな処方で、毎日の使用に適しています。ただし、頭皮に赤みやかゆみ、ヒリつきが出た場合は使用を中止し、皮膚科・薬剤師にご相談ください。
Q. シャンプーの前に何かした方がいいですか?
洗髪前にブラッシングで絡まりを解いておくと、シャンプー中の摩擦が減ります。また、38〜40℃程度のぬるめのお湯で頭皮と髪をよく濡らしてから使うと、泡立ちがよくなります。いち髪 THE PREMIUM の「ふわ密泡」は濡らしが十分でないと泡立ちにくいので、予洗い1〜2分は意識する価値があります。
Q. 「個人差があります」とよく見るけど、実際どうなの?
正直に言うと、4週間で感じた変化の大きさは使う前の髪の状態によって全然違います。ダメージが軽めの方はより早く変化を感じることがありますし、ダメージが深刻な場合は変化を感じるまでに時間がかかります。「劇的に変わる」と期待して購入すると、特にブリーチ毛の方は拍子抜けする可能性があります。継続が前提の製品なので、まず1本使い切ってから判断するのが現実的です。

